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劇画 ヒットラー
水木しげる作「劇画 ヒットラー」読む。おもしろい。
![](http://www.ultragewalt.com/media/blogs/img/books_060524.jpg)
あくまで淡々として、共感も否定もなく中立と思われるストーリーテリング。
絵的にもうちょっと重厚・緻密な背景がよかったような。
映画「ヒトラー 最期の12日間」よりは(当然)時間軸が長いので
ナチス興亡を俯瞰するにはオススメですよ。
映画が唯一絶対の地位にあるヒトラーを描いてるのに対して
まんがの方はナチスという集団のなかでのわりと絶対的ではない
ヒトラーという印象。党内の調整にあれこれ腐心したり。
ヒトラー 最期の12日間/Der Untergang
「ヒトラー 最期の12日間」(原題 : Der Untergang)観たり。
ブンダバー。
原題は没落、陥落という意味らしく、すなわちベルリン陥落かしら。
ブルーノ・ガンツ演じるヒトラーにはふしぎな説得力、思わず引き込まれる
存在感がある。つまりブルーノ・ガンツがすげえんだなあ。
キャスティングの似具合は私見ではヒムラーとゲーリングは似てる、
ゲッベルスが似てない。目がくりくりっとしてあれじゃカリメロですよ。
ゲッベルス夫人がゴリゴリのナチズム信奉者で言動がコワイ。
劇中でヒトラーとシュペーアのふたりだけ
ゲッベルス夫人とシュペーアのふたりだけの会話シーンなどの、
ひょっとしてシュペーアの証言だけに頼らざるを得ないのかなちゅう部分で
シュペーアの言うことがちょっと善人すぎる。気がする。
映画原作知らんから独断で言うけどが。
ところで今作の恐怖が生々しいのは国民が戦禍に呻吟するのも
(ヨーゼフ・ゲッベルス言うところの)
「自分たちで選んだ道、自業自得だ。同情しないね」という論理。
多数決というものの極論で、ひとつの真理だなあ、と思ったり。
利益誘導のために支持する半数のために、支持しない半数が黙らされ
従わされる仕組みといえますよ。
でも、こんにちでもこれを民主的というわけで。
というわけで「ヒトラー 最期の十二日間」の絵。
の、簡単な制作過程など。
まず白黒でざっくり描く。スクラッチボードツールで。
![](http://www.ultragewalt.com/media/blogs/img/painter_060417a.jpg)
ある程度描いて、つぎにスクラッチボードレイキというブラシで
なんかそれっぽくしゃしゃしゃっと線を足してゆく。
![](http://www.ultragewalt.com/media/blogs/img/painter_060417b.jpg)
なんとなくそれっぽくなったら水彩で彩色。
さっくりぺったり塗り残しもなんのそのの方向で。
![](http://www.ultragewalt.com/media/blogs/img/painter_060417c.jpg)
出来上がり。
Painter IX.5 スクラッチボードツール+スクラッチボードレイキ+透明水彩。