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劇画 ヒットラー
水木しげる作「劇画 ヒットラー」読む。おもしろい。
あくまで淡々として、共感も否定もなく中立と思われるストーリーテリング。
絵的にもうちょっと重厚・緻密な背景がよかったような。
映画「ヒトラー 最期の12日間」よりは(当然)時間軸が長いので
ナチス興亡を俯瞰するにはオススメですよ。
映画が唯一絶対の地位にあるヒトラーを描いてるのに対して
まんがの方はナチスという集団のなかでのわりと絶対的ではない
ヒトラーという印象。党内の調整にあれこれ腐心したり。
ヒトラー 最期の12日間/Der Untergang
「ヒトラー 最期の12日間」(原題 : Der Untergang)観たり。
ブンダバー。
原題は没落、陥落という意味らしく、すなわちベルリン陥落かしら。
ブルーノ・ガンツ演じるヒトラーにはふしぎな説得力、思わず引き込まれる
存在感がある。つまりブルーノ・ガンツがすげえんだなあ。
キャスティングの似具合は私見ではヒムラーとゲーリングは似てる、
ゲッベルスが似てない。目がくりくりっとしてあれじゃカリメロですよ。
ゲッベルス夫人がゴリゴリのナチズム信奉者で言動がコワイ。
劇中でヒトラーとシュペーアのふたりだけ
ゲッベルス夫人とシュペーアのふたりだけの会話シーンなどの、
ひょっとしてシュペーアの証言だけに頼らざるを得ないのかなちゅう部分で
シュペーアの言うことがちょっと善人すぎる。気がする。
映画原作知らんから独断で言うけどが。
ところで今作の恐怖が生々しいのは国民が戦禍に呻吟するのも
(ヨーゼフ・ゲッベルス言うところの)
「自分たちで選んだ道、自業自得だ。同情しないね」という論理。
多数決というものの極論で、ひとつの真理だなあ、と思ったり。
利益誘導のために支持する半数のために、支持しない半数が黙らされ
従わされる仕組みといえますよ。
でも、こんにちでもこれを民主的というわけで。
というわけで「ヒトラー 最期の十二日間」の絵。
の、簡単な制作過程など。
まず白黒でざっくり描く。スクラッチボードツールで。
ある程度描いて、つぎにスクラッチボードレイキというブラシで
なんかそれっぽくしゃしゃしゃっと線を足してゆく。
なんとなくそれっぽくなったら水彩で彩色。
さっくりぺったり塗り残しもなんのそのの方向で。
出来上がり。
Painter IX.5 スクラッチボードツール+スクラッチボードレイキ+透明水彩。