迎春
"キャプテンビーフハートを聞いてしまったらきれいに洗い落とすのは
容易じゃない。染み付くんだ、コーヒーや血みたいにね"
- tom waits -
めっさ遅ればせながらみなさま新年の慶賀でございます。
いい加減ですねーワタクシ。everybody knows that i'm a scumbagですよ。
去年の暮れにcaptain beefheartがお亡くなりになって
ワタクシはいまtrout mask replicaを延々聞きちゅう。
1/15日にピーターバラカンのラジオ番組が追悼特集やったらしいけど
いっこも知らんかってハラショーに歯ぎしり。
trout mask国内盤(解説:バラカン)と豪華なbox仕様がリッチな
growfins(5cds/enhanced).
ちなみにgrowfinsは販売元のrevenant recordsから直で
まだ買えてた頃ですらebayやリセラーで定価(? $65の倍額ちかい
プレミアが付いてて頭おかしいなこのアースホールどもは
と思ったものです。
キャプテンは音楽の世界と決別してのちカリフォルニア州の
小さな街で絵を描いて過ごしていた由。
絵の世界でもそこそこ評価を得ていたらしいので不遇の晩年という
わけでもなさそうですが胸中いかばかりか。
1990年ごろから多発性硬化症というえらい難病に苦しみ
車椅子のキャプテンのハートが地上最期のビートを刻んだのは
2010年12月17日でその数週後に70回目の誕生日がひかえていた。
すぐれた才能は衛星写真でみる地上の灯りみたいに
おのずと世界を照らしますよ。
その輝きがいっこ失われるごとに世界は徐々に黄昏てゆき
キャプテンを失った世界で残されたサウンドを鳴り響かせ
人殺しや金の亡者にふりそそぐ陽の光に目をすぼめるウィーアー。
赤ちゃんの泣き声がきこえるとサッチモが歌ったのは
陰りゆく世界のそこかしこであらたに灯る弱く小さな希望の灯りのこと
なんだろうと思う年頭でございます。幸あれかし。